「2月と8月は、どうあがいても暇だ…」
飲食業界には「ニッパチ」という言葉がある通り、街から人が消える時期が必ずあります。
電話が鳴らない静寂。
スタッフを早上がりさせる時の申し訳なさ。
神戸三宮で78年続くBARのカウンターに立つ私も、この時期の胃が痛くなるような感覚は、いつまでも慣れません。
しかし、ここで腐ってはいけません。
暇な時期に「ああ、暇だ」と嘆いて過ごす店と、「今のうちにアレをやっておこう」と動く店。
3ヶ月後の繁忙期に笑うのは、間違いなく後者です。
今回は、お客さんが来ない時間を「損失」ではなく「ボーナスタイム」に変える、閑散期にしかできない3つの投資についてお話しします。
暇な時に「集客」しようとするから失敗する

まず、マインドセットを変えましょう。
街に人が歩いていない時期に、慌てて看板を出したり、SNSで「空いてます!」と連呼したりしても、効果は薄いものです。
魚がいない池に釣り糸を垂らすようなものですから、労力の無駄に終わります。
閑散期は、「魚(お客さん)」を追う時期ではありません。「網(店・Web)」を繕う時期です。
忙しい日々の中で、「やらなきゃいけないけど、後回しにしていたこと」が山ほどありませんか?
今こそ、そのタスクを消化し、店という「網」を強くする絶好のチャンスです。
次のピークで最高月商を出すための「3つの投資」

では具体的に、何に時間を使うべきか。
私が推奨する、確実に未来の売上につながる「3つの作業」をご紹介します。
1. 【視覚への投資】メニュー写真の「撮り直し」
忙しい営業中に撮った、影が入った料理写真や、ピントの甘いドリンク写真をSNSやグルメサイトに載せたままにしていませんか?
時間がある今こそ、「本気の撮影会」をしましょう。
丁寧に盛り付けをし、照明を当て、シズル感のある最高の一枚を撮り直すのです。
「美味しそう!」と思わせる写真は、GoogleマップやSNSでの来店率(クリック率)を劇的に上げます。
今のうちに写真を入れ替えておけば、人が街に戻ってきた時、あなたの店が一番に選ばれるようになります。
2. 【仕組みへの投資】マニュアル作成と「Web設定」
「新人が入るたびに、同じことを教えるのに疲れた…」
そう感じるなら、今のうちに「動画マニュアル」や「レシピ表」を整備しましょう。
スマホで調理手順を撮っておくだけでも立派なマニュアルです。
また、導入したまま放置している「LINE公式アカウント」のリッチメニュー(画面下のタップ領域)の設定や、Googleマップの基本情報の更新など、「重要だけど緊急ではないWeb作業」を片付けるのも今です。
これらは、忙しくなってからでは絶対にできません。
3. 【顧客への投資】常連様への「個別アプローチ」
暇な時期こそ、「逆転の発想」でお客様を誘えます。
「最近静かなので、今なら〇〇さんとゆっくりお話しできますよ」
「珍しいお酒が入ったので、少しだけ寄られませんか?」
SNSで不特定多数に「来てください」と言うのではなく、LINEやDMで常連様に個別に声をかけるのです。
「自分のために連絡をくれた」という特別感は、より太い信頼関係(ファン化)を築きます。
これは、満席の繁忙期にはできない、贅沢な接客です。
準備不足の店は繁忙期に自滅する

閑散期にダラダラと過ごした店は、繁忙期が来た時にオペレーションが崩壊し、せっかくのチャンスを逃します。
逆に、この時期に写真を変え、マニュアルを整え、常連様との絆を深めた店は、繁忙期に爆発的な売上を叩き出します。
今の静けさは、神様がくれた「次の戦への準備期間」です。
掃除一つ、設定一つをとっても、今の努力は必ず3ヶ月後の数字として返ってきます。
結論:撮影もWeb設定も今のうちに終わらせよう
閑散期は「お休み」ではありません。
営業前に行う「仕込み」と同じです。
店を開けてお客様を待つ間に、スマホ片手にできる「Webの仕込み」は山ほどあります。
「写真をもっと綺麗に撮りたいけど、コツが分からない」
「LINEのメニュー設定を、今のうちに終わらせたい」
そんなオーナー様は、ぜひ今の時期にご相談ください。
店が忙しくなってからでは遅いです。
暇な今だからこそ、じっくりと腰を据えて、あなたの店の「集客の網」を一緒に最高レベルまで仕上げましょう。